雨漏り修理

雨漏り修理にかかる費用の相場はいくら?いざという時のために知っておきたいこと

住宅が雨漏りしたら、できるだけ早く修理を依頼したいところですが、雨漏り修理では原因を特定し、工事方法を決めるまでは、費用がはっきりしません。業者は、損壊や施工不良を確認できれば、施主と工事内容を決めて、修理費を見積もることができます。

雨漏りの原因や修理費用に関して見当がつかないと、業者に相談する際にも、不安になるのではないでしょうか。よくある雨漏りの原因と、その修理方法や修理費用について解説しますので、参考にしてください。

雨漏り修理が部分的な工事で直る場合

雨漏りの原因が屋根や外壁の部分的な不具合であれば、数十万円程度の補修で済むかもしれません。大掛かりでも50万円前後、費用がかさんでも百万円以内の修理になることが多いでしょう。修理費用は劣化状況や修繕する範囲で変わります。

施工不良や経年劣化により修理箇所が広範囲の場合

経年劣化が進んでいる場合は、雨漏り箇所が広範囲に広がり、全面的な屋根葺き替えや外壁張り替えなどを、検討する必要があるでしょう。全面的な工事になれば、屋根と外壁のそれぞれに、数百万円程度の修理費用がかかります。

屋根であれば、屋根材だけでなく防水シートや野地板の補修が必要になることもあります。外壁の場合も、防水シートの張り替えなどが必要になることがあるでしょう。そのような場合は、さらに修理費用がかさみます。

日本瓦の屋根は棟瓦などが雨漏りの原因になりやすい

釉薬瓦の寿命は60年以上、いぶし瓦でも50年程度と言われていますが、棟瓦の漆喰などは定期的なメンテナンスが必要です。漆喰の寿命は、一般的に20年くらいであり、劣化している場合は詰め直し工事をします。

日本瓦の棟瓦は漆喰が充填されていますが、劣化したまま放置すると雨漏りの原因になります。棟瓦の漆喰補修工事は、40万~60万円程度が相場のようです。また、日本瓦の棟瓦は、地震などによる被害を受けやすく、棟瓦が歪んだり、漆喰が崩れたりすることがあります。その場合は、漆喰取り直し工事が必要です。

棟瓦の歪みやずれは、大回し工法などの旧工法であるか、耐震性の高いガイドライン工法であるかといった、工法の違いが影響します。もし修理が必要になったら、ガイドライン工法による施工がお勧めです。

屋根瓦は、耐久性が高いとはいえ、強い衝撃によりひび割れすることがあります。屋根瓦には一枚だけ交換できるという利点がありますので、雨水が浸入しないように、早めに交換してください。

化粧スレート屋根はメンテナンスを怠ると経年劣化が早い

化粧スレートは、主原料のセメントに天然パルプなどの繊維素材を混ぜ、5mm程度の薄い板状に加工した屋根材です。一般住宅に普及している平形の化粧スレートは、重ね合わせて施工します。カラーベストやコロニアルは、化粧スレートの商品名です。

化粧スレートは、ひび割れなどの破損があっても、1枚だけ差し替えることができますので、部分的な修理がしやすい屋根材です。また、軽度のひび割れであれば、コーキング補修をすることもあります。コーキング補修をする場合、修理箇所が少なければ、数万円で修繕することが可能です。

化粧スレートは、直射日光や風雨により劣化が進むと、色褪せが起こり、ひび割れしたり、浮き上がったりします。化粧スレートは、耐用年数が20年程度の製品が多く、10年目には表面を保護するための塗り替えが必要です。ただし、施工後30年が経過しても性能を維持する製品もあります。

化粧スレートは、下地の野地板の上に、防水のためのルーフィングが敷かれていて、化粧スレートが劣化しても、すぐには雨漏りしません。ただし、経年劣化が進んでいたり、雨漏りしたりすると、化粧スレートの下まで傷んでいる可能性が高く、修理費用がかさみます。また、劣化した化粧スレートは、全面的な葺き替えが必要です。

化粧スレート屋根の棟板金が浮き上がっている場合

化粧スレート屋根では棟板金が使われていますが、釘が緩んで浮き上がってしまうと、雨水が浸入します。棟下地まで傷んでいて、下地と棟板金の交換工事をすると、数十万円程度の費用はかかるでしょう。部材が傷んでいなければ、ビス打ち直しだけで修繕できるかもしれません。

谷樋がある屋根は雨漏りしやすい

谷樋は、2面の屋根が接し、谷になっている部分に設けられ、雨水を竪樋に導くための部材です。谷樋は、屋根の谷部分に板金加工して取り付けるため、谷板金ともいいますが、雨水を集めて竪樋に導く機能があるため、谷樋と呼ばれています。なお、屋根の軒先に沿って水平に取り付けるのが軒樋で、外壁に沿って垂直に取り付けるのが竪樋です。

谷樋は、雨水が集まる箇所のため、腐食しやすく、排水機能が不足すると、雨漏りの原因になります。水が溜まるなど排水状況が悪かったり、劣化したりしているときは、早めに業者に相談してください。新しい谷樋へ交換するだけで済めば、修理費用を抑えることができます。

谷樋の修理費用は、部分的であれば数十万円程度、防水シートや下地の張り替えが必要になれば数十万円程度になるでしょう。もし、大掛かりな工事が必要であれば、50万円以上の費用がかかるかもしれません。それから、トタン屋根の場合は、傾斜が緩いことが雨漏りの原因になることがあり、屋根傾斜の角度を大きくする嵩上げ工事が必要になることもあります。

また、釉薬瓦の屋根の谷樋に、柔らかくて加工しやすいという理由で銅板を使った場合、年数が経つと穴があくことがあります。釉薬瓦の谷樋は、ステンレスやガルバリウム鋼板など他の素材がお勧めです。銅板の谷樋に穴があく理由は、釉薬と銅の化学反応や、雨水の衝撃が原因と考えられます。

外壁が部分的に劣化して雨水が浸入している

窯業系サイディングやモルタル壁は、亀裂やひび割れができるクラックを発生することがあります。クラックが大きくなると雨水が浸入し、腐食や躯体損傷に繋がりかねません。

一部にクラックが発生した場合で、内部まで劣化している兆候がなければ、コーキングにより雨水の浸入を防ぎます。ただし、クラックが大きく広がっている場合は、外壁材を取り除いてから、新しい建材を使って施工する必要があるでしょう。

外壁材の裏側には、通常、防水シートが張られていますので、外壁材が劣化しても浸入した雨水は防水シートを伝わって排水されます。雨漏りしている場合は、防水シートが破損していたり、施工不良があったりすると考えられます。

部分的なコーキング処理だけであれば、数万円程度の費用です。しかし、部分的であっても、劣化や施工不良があり大掛かりな修理になると、数十万円程度、あるいは50万円以上の費用がかかります。

窯業系サイディングは、10年を目安に塗り替えが必要になる製品が多く、その場合は目地のコーキング修理をした上で、塗り替えます。目地の劣化が早くコーキングの打ち替えのみ行う場合でも、費用は数十万円から50万円程度かかります。標準的な大きさの2階建て住宅のコーキング修理では、目地材の使用量がカートリッジ式だと60本程度になり、足場も必要です。

コーキングだけでなく塗り替えた方が、コーキングの寿命が延びますし、トータルの修理費用を考えてもお勧めです。下塗り・中塗り・上塗りときちんと塗り替え工事をすれば、ヘアークラックなどの小さなひび割れも補修できます。

サッシ枠周辺の雨漏り工事では工事内容により修理費用が変わる

サッシ枠など開口部の周りは、施工不良や劣化などにより雨漏りすることがあります。窓サッシは、周辺もしくは上部から浸入した雨水が、室内に漏れてくる経路になるため、雨漏りしやすい箇所です。

通常、外壁のクラックから浸入した雨水は防水シートにより排水されますが、室内にまで雨漏りしているときは、防水シートの破損や施工不良が疑われます。この場合は、外壁を取り除いて、防水シートの張り替えなどを行う必要があるため、修理工事は大掛かりです。

バルコニーに接する窓の下枠からの漏水など、サッシ枠周辺のシーリング施工不良であれば、適切なシーリング処理を行うことで雨漏りは収まるでしょう。

まとめ

雨漏りは、部分的な補修で直ることもありますが、室内まで雨水が浸入していると、劣化が進んでいて大掛かりな工事になることがあります。経年劣化が進んでいたり、施工不良があったりすると、雨漏り箇所が広がっていて、さらに大規模な修繕工事になるかもしれません。

雨漏りすると、生活に支障を来すし、室内の家財などの被害も心配です。必要な工事を理解し、早めに業者に依頼して、修理を終えることが望まれます。また、雨漏りの早期発見や早期解決のためには、日頃から建物に気を配り、住宅を大切にすることも大切です。

ABOUT ME
山下 幸三
山下 幸三
大学卒業後、大手ゼネコンで設計を担当。現在はスマートサービスの屋根修理分野の記事担当。実家の屋根のリフォーム会社を手伝いながらホームページで屋根周りのことを書いていきます。外装周りならなんでも話せますのでお気軽にお問い合わせください。
急な雨漏りを速攻解決!
部分修理で低価格を実現!
※状況によっては全体修理をおすすめする場合もございます。
雨漏りを放っておくと天井や屋根が腐り、被害が拡大することも。天井から音がしたり、シミがあるなら、できるだけ早くプロに相談して対策しましょう!

『スマートサービス』では、お住いの地域で人気のプロを探せます。実績のあるプロに依頼するならスマートサービスにお任せください。

火災保険で屋根の修理をすることができる?!詳しくはご相談を!

雨漏り修理 21,000円(税別)~